蓄電池の導入コスト
2015年07月17日 09:19
最もコストの安い蓄電池は鉛蓄電池で、1kWhあたり5万円です。一方で、最もコストが高いのはリチウムイオン電池で、1kWhあたり20万円と、鉛蓄電池の4倍ものコストが掛かるとされています。
この格差は、鉛蓄電池に用いられる材料(鉛・硫酸)は安定的に存在しているため安いのに対し、リチウムイオン電池は希少で高価な材料を用い、複雑な製造過程を経て製造されていることから生じるものです。
一方、構成材料が資源的に豊富なNAS電池のコストは、鉛蓄電池よりも安い1kWhあたり4万円、負極に水素吸蔵合金を用いるニッケル水素電池については、1kWhあたり10万円となっています。
防災対策の一つとして注目を集めているのは、定置用リチウムイオン蓄電池ですが、その販売価格は1kWhあたり30万円前後と非常に高価なもので、しかも、寿命が10年未満であることを考えると、電気料金の削減分を差し引いても、コストの回収は難しいのが現状です。
このため、地方自治体が行う補助金事業や、リースを活用することによって、安く導入する工夫が必要です。